トニーベネットの夢 ハードボイルド35
私は17年前に引退しようと思えばできた。私は北斎のファンで、彼が102歳のときに[私は今ようやく絵の描き方を学び始めた]と言った彼の言葉が大好きだ。この頃トニーベネットのコンサートへ行った。私がアメリカを去る1ケ月前。87才だったからもうすぐ90才。ビルエヴァンスと2枚のアルバムを残している。場末のピアノと歌手と酷評されたそのアルバムも後に大ヒットする。彼が設立したインプロブと言うレーベルで何百枚の中でも1番のヒットとなった。アメリカの三波春夫みたいな人なんだろうか?車椅子のお婆さんがそのコンサートに来ていたのには印象深かった。そしてAt Newportで奇跡のMy foolish heart。この共演の1曲はここに残る。
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ハードボイルド35)
ブラジル文学の巨匠 ダルトンテレビザンのもう一つの小説。こんな物語。
仕事がない。とにかく何か探さないとと思っていて、求職欄を探すとピット語がわかるものとブラジル外務省からの求人。当然そんな言葉は知らない。何故だかわからないがその言葉を分かると偽って、応募をすると面接の通知がきた。ピット語は太平洋にあるちっぽけ島の言葉。それが私が知る全てだ。どうせ面接、または試験で落ちてしまうものだと行ってみると。誰も応募もなく、また面接官もそのピット語を分かるはずもなく、アッサリと合格してしまった。仕事を始めバレルと大変だと思っていたが、そもそもそのピット語の仕事など滅多にない。初めてそのピット語の書類が3ヶ月後にやってきた。しかしその書類には英語が添付されており、その英語に基づいて処理すれば何の問題もなく処理できた。そのような書類が数ヶ月、半年に一度やってきて、英語の添付があっていつか10年が過ぎた。。。
そんな話を思いだしていると色の浅黒いモレーナのキャビンアテンダントに夢から揺り起こされ、アマゾンの都市であるマナウスに飛行機は着陸していた。